2011年01月07日

HAKCo.,Ltd秋田より 「我が家に使う素材を考えよう」セミナー&ワークショップ報告

去る12/18(土)、リビングデザインセンターOZONEにてセミナーとワークショップが開催されました。
2010年度、月一回のペースで開催されてきた「建築家と考える住まいづくり」セミナーシリーズの第8回に数えられる今回は、「我が家に使う素材・建材を考えよう」 をテーマに設定されておりました。

本セミナーでは、講師を(有)U設計室の落合さんと、私HAK Co.,Ltdの秋田とで務め、コーディネーターに(有)無垢里の金田さんをお迎えして、それぞれの建築家が切り口を違えて素材というキーワードの捉え方を提示しました。


まずは金田さんのイントロダクションから始まります。
素材は感触、耐久、意匠、コスト、環境それぞれの側面から考えることが重要であるという前提のもと、日本特有の環境の中で育まれてきた伝統的な民家の造りが如何に理にかなったものであるかを提示されました。
こうしたつくりは現代建築においても応用すべき利点を備えているという点にお話しは収斂し、詳細なデータに裏付けられたお話しは説得力に富み、受講者の皆さんもじっと聞き入っておられました。

さて、本レクチャー先発は落合さんです。テーマは「木材について考えよう」です。
自然素材の選択や、エコロジカルなエネルギー利用計画に造詣が深い落合さんらしく、お話は、良質な木材を得るには森の手入れがまず大事であるというところから始まりました。

その後、木の家の耐久性や耐火性、また地震への耐力などを紹介され、RC造などに比べそれぞれの面で劣ると思われがちな木造住宅だが、実は必ずしもそうではないという内容を持参された木材サンプルに実際に触れてもらいながら分かりやすく説明されました。
特に燃えやすそうな木材も表面のある深さまで燃えてしまえば、炭化した層がそれ以上の材内部への延焼を抑えてくれる、というくだりでは受講者の皆さんも意外であったようで、感心して何度もうなずく方が多く見受けられました。

後半では落合さんの手掛けられた実作を参照しながら、良質な木材を適正に使用して造られた住まいの居心地の良さ、穏やかで安らぎを感じさせるその佇まいを紹介され、プロジェクターで映しだされるいかにも住まい心地の良さそうな空間に皆さんすっかり魅入られていました。
 
レクチャー風景(落合先生).jpg
(レクチャー風景-1)

僭越ながらトリはわたくし秋田が務めさせていただきました。
テーマは「体にも良く、心にも良く、家族のコミュニケーションにも役立つ素材とは」です。

近年私の事務所で注目し、いくつかの計画で採用してきた「珪藻土」と「ポーターズペイント」という具体的な仕上げ素材を話の軸において、そうした素材の持つ室内環境へ貢献できる性能面での特性、また住まいに相応しい空間を演出するための素材感、色彩を考えることの重要性をお話ししました。

安らぎの場である住まいにおいて、そこで選択される素材の性能と、色彩を含めた意匠は同レベルに大切なものであり、どちらかを欠いても住み心地の良い住まいは成立しないということをお話しさせていただきました。
またさらに重要な点として、こうした素材が持つ施工性について話しを展開し、自主施工が住まい手にもたらしうる意識的、精神的なメリットを紹介しました。
自分の住まいを自らの手で仕上げることは、住まいへの愛着を育み、また共同作業によって家族間の絆をさらに深める機会を与えてくれます。
そこに住まう家族同士、また家族と家相互が愛情や愛着でつながっていることは最も望ましい住まいの在り方ではないかとはなしを締めくくり、続いて小休憩をはさんでワークショップに移行しました。
 
レクチャー風景(秋田).jpg
(レクチャー風景-2)

ポーターズペイント体験、珪藻土塗り体験の二本立てのプログラムを用意し、それぞれご協賛いただいたオリエンタル産業(株)、(株)サメジマコーポレーションの担当者の指導のもと、皆さん和気あいあいと取り組んでいました。

ポーターズペイント体験では今回は乾燥後黒板として使える種類を使用しましたが、皆さん思い思いに色を選択し、カラフルな小メッセージボードが完成していました。
珪藻土塗りは少しコツが要りますが、その分皆さん集中して取り組んでいました。
こちらはA1大のパネルを立てかけ、交代交代で仕上げていきます。
どのパネルもプロの左官職人ではかえって出来ない、味わいある表情が表れていました。

実際に施工作業の一端を体験してもらうことで、セミナーの内容をよりよく理解していただけたのではないかと思っております。

 ポーターズ作業風景.jpg
(ポーターズペイント ワークショップ風景)

珪藻土ワークショップ風景.jpg 
珪藻土ワークショップ風景)

JIA関東甲信越支部住宅部会HP  http://www.jia-kanto.org/jutaku/
住宅部会:秋田憲二/HAK Co.,Ltd 



posted by 住宅部会 at 21:26| 建築家と考える住まいづくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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